2023年11月分 過去レター。

2023年11月分 過去レター。

11月分のキッチン・サブスク購入、ありがとうございます!!!

 

 

初登録された方も有難うございます!

改めて書きますが、「価値を共有できる方」限定の完全お任せサブスクになっていますので、内容やボリュームも毎回変わります。

敢えて1つだけ書くとしたら「確実に値段以上の価値を共有する」という事だけです。

なのでB級グルメ的な感じや、ビストロ的なお惣菜の時はボリュームが増えますし、超1級の食材が少量入っている事もありますので、そこの所だけはご理解頂けると助かります。

そして「お客さんと業者」という関係性では味気なく面白味に欠けるので、もっと近い関係性であろうと思っております。色んなことを手掛けていますが、SNS(特にInstagramのストーリー)にて生の状況を実名スケルトン状態で発信しておりますので、もしご要望等があれば、もしくは何となくメッセージを送って頂いても可能な限りお応えもしていますので宜しければ。

 

さて。

今回のお品書きです。

 

menu

 

・花房和牛・バラ肉のハヤシライス×P

 

・旬のキノコのポタージュ×P

 

・イギリス風フィッシュパイ×P

 

・長崎県産ポーク・ショルダーの塩麹マリネ 白ワインブレゼ×P

 

・贅沢カタラーナ×P

 

 

以上です。

 

 

前回が送料抜きで25,000万円近くになっていましたので猛省しておりました。

なので今回は2万円ぐらいです(?)

 

では解説していきますね!

 

花房和牛のハヤシライス

 

花房和牛の解説を近々しないと思っているのですが別紙に軽く作りましたので目を通して頂きたいと思います。

本当はメチャメチャ内容が濃いので経産牛から解説書を作らないといけないんですよね。

なのでそちらは追々作ります。

今回は1頭買いしたバラ肉を使用しました。

そしてハヤシライスというのは派閥がありまして「デミグラスソースを入れるか・入れないか」という二大政党に分かれます。

恐らく私の肌感覚では「デミグラスソース入れる派」が一般的に多数派だと感じているのですが、古典フランス料理の概論的に考えるならば私は「入れない派」です。

むしろ「入れる」という選択肢は考えた事もありません。

というのもフランス料理ガチプロのソース概論的な考えなのですが、「デミグラス」とはたぶん「ドゥ・ミ・グラス・ソース」の事であると解釈しています。

[demi-glace-sauce]が綴りとなります。

「ドゥ・ミ」はよくエスプレッソを飲む時に「デミタスカップ」って小さなコーヒーカップをご存知ありませんか?

要は「半分」という意味です。

「グラス」は「氷」という意味ですが、ゼラチンで煮凝りになる様子です。

つまり「半分に詰めた濃い目のソース」というニュアンスになります。

 

では一体なのを詰めたのか?

それはフォン・ド・ヴォーです。

フォン・ド・ヴォーを6分の1程まで水分を飛ばし詰めると「グラス・ド・ヴィアン」(肉の結晶)になるのですが、私の感覚ではこの過程の途中で所謂広義のデミグラスソースの様な状態になると考えています。

なのでデミグラスを入れるとそれはもはや「デミグラスライス」であって「ハヤシライス」の意味が全く分からなくなり、デミグラス無しで作らなければ何を以てハヤシライスをハヤシライスたらしめているのか?
デミグラスを入れる事により、そのアイデンティティが薄まると感じるのです。

まぁ確かに美味しくはなるんですよ。そこは否定しません。解り易い美味しさがあります。しかしながら解り易さに頼らない、素材を絞りバランスを楽しむのも楽しみ方の一つではないかな、と思っています。(デミグラス系はまた別途改めて作りましょうかね!)

 

まぁ長々と書きましたが、要は「デミグラスを入れるのは道理で考えると何となく気持ち悪く邪道な気がする」という事です。

色んな王道実力派のシェフの方々のレシピも見ましたが、やはりデミグラスを入れる人は見当たらなかったので同じような考えかもしれませんね。

 

さて作り方なのですが、今回は水分がほぼ赤ワインです(!?)

前回の原価高騰の反省は全く活かされていませんね。

僕の先輩が言ってました。「反省とは【繰り返す事】である」と。。

 

なので今回のハヤシライスは色が明るく(赤ワインは煮込むと色が飛びます。メチャクチャ煮詰めれば別ですが。)、大量の赤ワインが入っているので酸味があるのが特徴です。気になる方はハチミツ等を加えるとまろやかになります。

 

食べ方は袋ごと湯煎で10分ほどで解凍できますので、温かいご飯と一緒にお召し上がり下さい。

 

お好みでアレンジできますが、個人的にはオムハヤシにして食べるのがオヌヌメです。

卵と赤ワインの風味が最高に合うのです。

この延長線上の料理がムーレットというお料理ですね。

 

キノコのポタージュ

ほぼキノコ・オンリーで仕上げました。

ジャガイモもタマネギも入っていないのでキノコを存分に楽しめます。

ナメコのヌルヌルが良い仕事をしています。

ポイントはキノコの炒め方です。

香りを極限まで引き出しながら炒めるにはプロなら知ってるテクニックがあるんですけど、簡単過ぎてあんまり教えたくないんですが知りたい方がいればライブ配信で解説やりますんでSNSにメッセージ入れて下さいませ。

 

食べ方は袋ごと湯煎で10分ほどで解凍できます。濃度を濃い目に仕上げていますので牛乳で少し伸ばし、お好みで塩・胡椒で味を整えてお召し上がり下さい。

 

アレンジが効くので粉チーズを加えながら加熱しても美味しいですし、パスタソースやリゾットにしても大変美味しいです。

 

イギリス風フィッシュパイ

これはレストランハルビンの料理です。

三菱の関係でイギリス人のお客さんも多かったので、彼らの足跡の様なものですね。

今回はお魚に平戸の天然ナベタンを使用。

ナベタンは加熱すると滑らかな舌触りと甲殻類のニュアンスが出る、高級魚も真っ青の美味しいお魚です。

これがジャガイモのピュレと相性が実に良いのです。

パンに塗って食べても美味しいですよ。

袋ごと湯煎で10~15分、その後チーズを振りかけてトースターやオーブンでこんがり焼いて熱々をお召し上がり下さい。

 

 

 

 

 

ポークショルダーの塩麹マリネ 白ワイン・ブレゼ

 

シチューではありません。(ここ重要!)

「ポークをフォークナイフでカットしながらワシワシと食べてほしいなぁ」と思ったので柔らかく煮るタイプでは無く、塩麹で柔らかくして蒸し上げました。

ソースはたっぷりの白ワイン・白菜・タマネギ。その水分と生クリームとバターの乳脂肪を繋ぎました。

シチューのマッタリとした重さと違い、乳脂肪を白ワインの有機酸でキレ良く仕上げました。

ほんのりスターアニスの香りを忍ばせています。

かなり大人の味です。

大ぶりのお肉をナイフで1口大にカットして、お肉をしっかり噛んでお召し上がり下さい。

 

湯煎で10分~15分程度、お肉の中心まで温まりましたら(冷凍前の段階で中心まで火が入っているので生ではございません。半解凍で口に入れても問題はありません)お皿に移してお召し上がり下さい。

※お鍋に移してソースごと少し煮詰めるように温めて濃度を詰めると、まるでお店で食べるお料理の様な味になります。

※実は麺と一緒に煮込んでも美味しいです…

※希に八角が入っている場合がございます。八角は取り除いてお召し上がり下さい。

 

 

 

贅沢カタラーナ

 

贅沢の一言です。

材料を惜しげも無く使えるのは最高ですね。

これ、東京で食べたら幾らするんでしょうね…(汗)

シンプルなカタラーナなので、冷凍庫から取り出して5~10分位の半解凍で食べるのが最高に美味しいです。

自分へのご褒美にどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は以上です。

 

 

 

ハヤシライスは結構語りましたが、一応それが基本形かと思います。

お好みでウスターソースを加えても美味しくなるでしょうし、インスタントコーヒーを入れても複雑な香りと味で美味しくなると思います。

楽しみ方は人それぞれなので、いろいろ遊んでみて下さい。

 

 

実は今月は品数少なめなのですが、その分12月にモリッとやるつもりです。

(ん?反省とは??)

 

なので冷凍庫は広めに開けておく事をお勧め致します。

 

あともしリクエストがあればSNSにメッセージを入れて頂ければ考えますのでお気軽にどうぞ。

 

 

 

 

それでは皆さん、寒くなってきましたが年末まで体調には気をつけて頑張っていきましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2022年11月 株式会社ミライステラス/Kitchen Studio N  久保田太一


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