僕らの仕事で大切な事。
それは意外と色んな仕事に共通する事が多くて。
この考え方は某職人の100%受け売りなのですが、「伝統」というものは、ただ昔をなぞらえて作るのであれば、それは単なる過去のものです。
言い換えれば「古くなっている」のです。
受け継がれたものを如何に理解し自分の血肉とし、リスペクトと共に己の解釈を書き加えて創造して行けるのか?
つまり、「伝統」を「今、創り出せているのか?」が重要なのです。
過去や伝統におんぶに抱っこだけでは、それは敬意ではなく依存です。
そうなった時、それはブッツリと途切れる。
未来へ繋ぐ最低条件は、今の自分を書き加える「覚悟と勇気」です。
それが無ければ、古くなってしまう。
その時点で伝統は、繋ぐものから縋るものへと退化する。
とても怖いんですよ。
今の自分を書き加える行為は。
今までの伝統を愛していた人達から必ずしも受け入れられる事では無い。
必ず批判や否定の対象になる。
それを甘んじて受け入れ、「覚悟と勇気」を持って決断しなければならない。
それでも何かに挑み、歯を喰い縛って前へ進む姿が道となり、歴史になり、生きた証になる。
ただし、「何か新しい事をやる」という意味では無いところが非常に難しい。
多分、「古くなってしまった」お店や会社、自治体はゴマンとあるでしょう。
常に新しく在る為にはどうすれば良いのか?
今日も今に自分を書き加えることが出来たのか?
ものづくりの職人としての考え方ですが、この自問自答が「仕事」であり、「生き方」や「人生」かも知れないですね。