過去の届いたメニュ―例(2023年11月)
このメニュー例は、過去にお届けした商品ラインナップです。
過去の料理一覧
花房和牛シリーズ
スープ
カレー・ハヤシ等
パスタソース・ペンネ
グラタン・リゾット・キッシュ
その他お惣菜
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デザート類
花房和牛⑤
みなさん、こんにちは!棚田キッチン〜KitchenStudioN〜のシェフ、久保田です!
今日は花房和牛について書くのですが、その前に「肉のサカエヤ」さんをご存知ですか?
サカエヤさんのご主人の新保さんは、お肉好きの中では「神」の様な存在です。
NHK「プロフェッショナル」という番組があるのですが、令和の一番最初の放送はこの方の特集でした。
熟成肉やドライエイジングのパイオニアです。
その中でも真骨頂は、今まで価値を認められなかった経産牛などを「手当て」し、そのポテンシャルを最大限引き出す技術と哲学です。
命との距離感や接し方等、非常に繊細な部分まで想いを馳せながら日々の仕事をされていらっしゃいます。
あまりにも説明が長くなり過ぎるので割愛しますが、私も「神」と思っています。
料理人でもお付き合いできる方は少ないですし、生産者の中でも尊敬されるレジェンド的な方です。
花房和牛。実はこちらのサカエヤさんに持っていって評価をして頂いたことがあります。しかもブログの中でキチンと評価を頂いているのです。
https://www.omi-gyu.com/blog/?p=2775
この中で
「綾部畜産の花房和牛を知っている方はどれぐらいいるのだろうか・・・
おそらく皆無、誰も知らないだろう。
近江牛や松阪牛、神戸牛や宮崎牛に代表されるブランド和牛は、それはそれで価値があり、日本を代表するブランド和牛として世界的に評価されつつあるのだが、何度も言うが、格付けに味(おいしさ)は関係ないのだ。あくまでも見た目を評価する「ものさし」でしかないということを知っていただきたい。
A5だからどうのこうのは、売り手が売りたいがための手段であり、本来なら買い手側にはどうでもよいことなのだ。伝えたい相手に伝えたい価値を伝えていくことが、私たちがやらなければいけない正しい情報発信だと思う。」
https://www.omi-gyu.com/blog/?p=3343
「試食した感想は、お世辞なくおいしかった。だから感想に困ったのだ。おいしくなければ、理由をあれこれ言えるのだが、おいしい肉の感想はおいしいしか表現のしようがない。」
「幻の肉とか希少な肉とか、巷ではこのようなキャッコピーが溢れていますが、本来はこういう肉のことを言うんですよね。」
という最高の評価を頂いています。
それでも残念ですが、なかなか長崎では評価を頂けなかったのですが、やはりお肉好きの方は北海道からでも調べていらっしゃいますね笑
今回から花房和牛は年に1頭から2頭ぐらいのペースで生産して頂こうかと思っています。
完全特注です。「唯一無二」
星を持っている方も買えません。
こればかりは生産者の綾部さんとの信頼関係であり、お金をいくら積んでも信用や信頼は買えないのです。
そしてこのお肉を棚田でBBQの時に塊で焼こうかと企画しています。
「本当に良いもの」を是非、多くの方に知って欲しいと思っています。
興味がある方は是非、一度食べてみて下さい。
鹿町カレー部は夏季休暇を頂きます。
こんにちは! 最近食欲が落ちてきたのは暑さのせいだと思っていたら加齢のせいだと気付き始めたシェフの久保田です! 若さって素晴らしい!!!!!
いや〜〜〜〜〜、それにしても暑いですね。
殺人的です。
こんなに暑いのに外でカレー部とかドMにも程がありますので、夏季は自主的に活動を休止しております。 甲子園のマウンド並みに暑いですからね!
そんなこんなでレシピを書き出してるんですが、カレー欲が湧き上がってるんですよね。
嗚呼。 早くアレもコレも作りたい。
少し涼しくなったら超赤身ブロック肉を焼くBBQとかやりたいですね。
あと「夜空を眺めながら焚き火とパテの会」とか。
肉料理も花房牧場さんからミンサーをお借りしましたので自分でミンチから挽いて作ります。
幅がメッチャ広がります。
キーマもハンバーグも焼売もナンデモゴザレですよ。
何なら「太一お任せ定期便〜アンナモノからコンナモノまで〜」とかやっちゃいましょうかね?
とりあえず20名ニーズがあればスタートする感じでゆる〜く企画と募集をやります。
ご希望の方は、ご連絡を下さいませ!!
霜降り肉にする飼い方。
こんにちは!棚田キッチン〜KitchenStudioN〜のシェフ、久保田です!私は今年まだ一度も寝る時に冷房を入れていませんが、皆さんはどのようにお過ごしでしょうか?
さて、これは昔の花房和牛の画像です。極上の赤です。アスリートミートですね。
部位はフィレなんですが、霜降り和牛はフィレまでサシが入りますよね。あれは一体どうなってんですかね???
ちなみにフィレって私はホルモンの仲間だと思っています。筋肉の中で唯一背骨の中にあるので場合によっては内臓臭がするんです。んで、背骨にくっ付いて運動できないから柔らかくて量が少ないのでお高くなるのです。
テレビでよく聞くセリフで「柔らか〜〜〜〜〜〜い!!!」「トロけちゃ〜〜〜〜う!!!」
って聞くでしょう?煮込みならまだしもステーキでも言っちゃいますよね?よく考えて下さいね?「肉」は溶けませんよ??溶けるのは「脂」ですよ???
じゃ、肉が溶けるように柔らかい理由って考えた事はありますか?
そう・・・また知ってはならない事に気付いてしまいましたね・・・秘密は「飼い方」にあります。
霜降りは基本ゲージ飼いなのです。え?放牧が良い?それじゃ運動してシェイプアップして脂が減っちゃいますよね?しかも運動したら「筋肉が硬くなってしまう」じゃないですか。噛んだ時に脂肪と同じ硬さでないと、口の中にスジみたいに残るから「美味しくない」と感じるんですよ。だから「筋肉が脂肪と同じ柔らかさ」になるようにゲージ飼いするのです。運動したらダメなんですよ。
人間もハイカロリー、ハイファットの食事をしながら運動しなければ霜降りになるので気を付けましょうね!wここから先は闇が深すぎるので、知りたい方は直接私にお聞きください。ブログですら書くことを躊躇っちゃいますわ。
てな訳で今回はここまでです。
皆さん、熱中症には気をつけてお過ごしくださいね!ではでは!!
花房和牛④
皆さん、こんにちは!棚田キッチンのシェフ、久保田です!
早速ですが濃い目の内容です。
牛肉以外にも言えるのですが、「規格」というのは確かに一定の品質を保つためにとても大切です。
しかし規格自体が少し基準が違うだけで本質からは遠くなる事もあります。
この場合、規格自体の「モノサシ」が異なっていたんです。
初めに断っておきますが、私は日本の霜降り和牛が嫌いな訳では無いんです。
育て方が嫌いなんです。
皆さんは「A欠」って聞いた事ありますか?
正式には「ビタミンA欠乏」と言います。 これはビタミンコントロールによりサシ(霜降り)を筋肉中に入れていく技術です。
簡単に言うと肥育期間中、ビタミンAを与えないようにします。
そうするとBMSナンバーは高くなり、ロース芯と呼ばれる部位の面積も大きくなります。
勿論、ビタミンAをギリギリの所で制限するので牛に掛かる負荷も大きい。 最悪失明等もします。 これって牛にとって良い事なんですかね? 放っておいて自然に霜降りになるなら分かるんですけど、ここまでやって霜降りにする意味ってあるんですかね? 勿論、牛も健康で無ければ餌をたくさん食べることは出来ないので(たくさん餌を食べなければ脂肪を蓄えることは出来ない)、健康状態には細心の注意を払っていらっしゃると思います。
しかしながら、このような歪みは必ず何処かで皺寄せとなって表に出てくるものです。 そして1番の問題は「消費者がこの工程を全く知らされていない事」では無いでしょうか?
マスコミが「A5が最高!」と連呼する程に需要が高まり高値で売れる様になるので、人為的に自然界では有り得ないほどの高脂肪の牛が品種改良とビタミンコントロールで生み出されることになりました。
これが「規格」が起こしたマジックです。 これらの事実を俯瞰し、「何を選択し、何を口にするのか」を考えることが「食べる」という事だと自分は感じています。
私はそこに別に「良さ」を感じていませんし、それ以外にモノサシを持っているので躊躇なく赤身寄りの経産牛の花房和牛の方が断然良いと言い切れるのです。(もちろん個体によってサシが入ることも有りますが、自然に入る分には大歓迎です。)
この「良い」というのは味以外にも、「循環型農業」により周りの人々や環境、資源、景観等の生産者サイドにとっての「良い」と、牛にとって健康的でアニマルウェルフェアという意味での「良い」と、味も健康的で食べる側にとっても「良い」という三方よしの意味合いです。
ここまで高めた牛肉でも、地元長崎では
「でも経産牛やろ?」「地元のだから安くていいよね?」
という「規格」という常識の前ではことごとく認められませんでした。
だからこそ私は全力で欲しがったんですけどね。本質の塊ですから。
これを読んでいる方には「本質的に良いもの」を知って頂きたいと思っています。
今回、花房和牛は特別に1頭ごとに特注で育てて頂いています。
言い換えれば「日本で1頭だけ」の仕様です。
これから熟成に入るのですが、数が一頭しかないので欲しい方全員分は無いかも知れません。 食べたい方はお早めに仰って下さい。
ビジネスや商売を抜きに、本当に他の誰かにお勧めしたい食材です。宜しければ是非一度、食べて頂きたい逸品です。
それでは、また!!
花房和牛について③
こんにちは!棚田キッチンKitchenStudioN のシェフ、久保田です!経産牛についての解説をしてきましたが、今回は花房和牛についてお話ししますね!場所は南島原の加津佐。こちらの海岸近くの丘の上に花房牧場はあります。
皆さんは「プレサレ」って聞いた事はありますか?フランス人の間でも「人生で一度は食べておかなきゃ」というレベルの仔羊界のアイドル的存在なのですが、それはモンサンミッシェルという教会の下の海水を含んだ草を食ませて育てる極上の仔羊です。
この海の干潮を狙って羊を放つのですが、海水のミネラルが赤身肉にとても良い効果を与えるんです。
赤身が強い肉ほど効果が出ます。
一方こちらの花房和牛は噴き上げる潮風。水道水は飲ませず、名水百選の島原の湧水100%。徹底的な掃除で抗生剤ゼロ。放牧もします。その時は味噌を舐めてますw牛舎に入れても通常の2倍以上の広さで風通し抜群のストレスフリー。
抗生剤ゼロに関しては生産者の綾部さんが徹底的に掃除をするから為せる業です。サラッと書いていますが、日本全国で探しても「有り得ないレベル」でされています。
小規模ながらも黙々と地域の農家さん達と連携して循環型農業を実践していて尊敬の念が絶えません。(長崎ではそんな生産者はほとんど存在しませんからね。)
長くなってきたので今回はここまでにします。
ここまでしても試練は続くのですよ。。それではまた!!
花房和牛について②
こんにちは!棚田キッチンのシェフの久保田です!前回に引き続きお肉についてお話ししたいと思います!
前回のお話についてSNSで県外の方からもコメントを頂き、とても嬉しく感じています。ありがとうございます!!!
さて。前回のお話を読んで「じゃあ、今度から経産牛を買えば良いのね!」
と思った貴方。そう簡単には物事は進まないんですよ。まずお産をした牛は通常、「廃牛」に近い価格しか付きません。これは「規格」の問題であり、質の問題は一切関係ありません。逆に言うと「どんなに時間と労力を掛けて素晴らしい仕事をして美味しく仕上げても、値段は付かない」と言う事です。一般的に経産牛は「臭い・固い・脂が黄色い」と言われており、美味しく無いです。
しかしそれは「値段が付かないから餌や飼育環境などを粗雑に扱われてストレス等で体質が変化してしまっている事」と「経産牛をキチンと育てる技術を持っている生産者がほとんど存在しない事」が原因です。
経産牛は一般の未経産牛に比べ、2倍も3倍も時間を掛けます。(ちなみに今回仕入れた花房和牛は10歳です。)その分の土地代、餌代、人件費等の諸々のコストを吸収できるだけの売価にならないんです。
なので「本当に上質の美味しい経産牛」に出会うことは、一般消費者はおろか一流のプロですら難しい。
ちなみに経産牛は通常ミンチにされたりペットフードにされたりします。
仔牛を産ませるだけ産ませて、あとはポイみたいなやり方に甚だ疑問しか有りません。
命に最後まで感謝する事って、もっと形があると思うんですよね。
しかも肉食文化の人間が「美味しい」と認めるポテンシャルを活かせていない日本の畜産業界のシステムにも疑問です。だからこそ、この様な事は「する事に意味が在る」と思っています。
今回はここまでです。
それでは、また!!
花房和牛について①
遂に長崎が誇る、究極の牛肉「花房和牛」を入荷致します。今回の花房和牛はマッシブな超・赤身肉です。
脂肪交雑の連続的変化を示す12段階の基準を「ビーフ・マーブリング・スタンダード(BMS)」と言うのですが、今回はBMS2というゴリゴリの赤身です。ゾクゾクしますね。
皆さんは牛肉の美味しさの基準ってご存知ですか?「霜降りが美味しい!」とか「A5ランク最高!」とか普通はそんな感じですよね。
でもA5ランクって、味見の検査なしで「A5ランク」になれるってご存知ですか?
官能検査無しですもんね。ちなみに「A5ランク」の「A」とは「歩留まり等級」と言って、
「どれだけ効率よくお肉になりました」という等級です。「味」は関係無いっすね。
「A5ランク」の「5」とは「肉質等級」と言って、「脂肪交雑」「肉の色沢」「肉の締まりとキメ」「脂肪の色沢と質」により5~1等級に区分されます。これも肉自体の「味」の評価では無いっすね。もう勘が良い方はお気付きですね?味、関係無いじゃん(´Д` )?嗚呼。遂に知ってはいけない事を知ってしまいましたね。ちなみに「旨味」とは水溶性アミノ酸なので「脂肪」には入っていません。
なので部位によっては体脂肪率50%を超える霜降り肉は、言い換えれば「半分旨味がない」という意味になります。だって脂肪ですから。。。
しかも「熟成」するのは赤身肉であり、脂肪は「酸化」していきます。熟成にも耐えられない。。。
そもそも肉の旨味は月齢を重ねる毎にミオグロビン量が増加して赤く、旨味が強くなって行きます。
A5ランクになれるのは「未経産牛」だけなので、月齢が30ヶ月程度しか無い未経産牛は旨味を蓄積する時間が圧倒的に足りないんですよね。言うなれば成牛と仔牛の間の様な存在です。
そして欧州等では、お産を経験した「経産牛」が最高ランクの肉になります。お産を経験することで香りが高まり、月齢を重ねるごとに血中のミオグロビン量が増加、結果旨味が増し、脂肪融点も下降します。
つまり「めっちゃ美味しい」という事です。今回の花房和牛はA2、BMS-2です。月齢の情報はまた後日入ってきますが、楽しみで堪りません...!
長くなったので今回はここまで!
ではではッ!!
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