こんにちは!
棚田キッチンのシェフの久保田です!
前回に引き続きお肉についてお話ししたいと思います!
前回のお話についてSNSで県外の方からもコメントを頂き、とても嬉しく感じています。
ありがとうございます!!!
さて。
前回のお話を読んで
「じゃあ、今度から経産牛を買えば良いのね!」
と思った貴方。
そう簡単には物事は進まないんですよ。
まずお産をした牛は通常、「廃牛」に近い価格しか付きません。
これは「規格」の問題であり、質の問題は一切関係ありません。
逆に言うと「どんなに時間と労力を掛けて素晴らしい仕事をして美味しく仕上げても、値段は付かない」と言う事です。
一般的に経産牛は「臭い・固い・脂が黄色い」と言われており、美味しく無いです。
しかしそれは「値段が付かないから餌や飼育環境などを粗雑に扱われてストレス等で体質が変化してしまっている事」と「経産牛をキチンと育てる技術を持っている生産者がほとんど存在しない事」が原因です。
経産牛は一般の未経産牛に比べ、2倍も3倍も時間を掛けます。
(ちなみに今回仕入れた花房和牛は10歳です。)
その分の土地代、餌代、人件費等の諸々のコストを吸収できるだけの売価にならないんです。
なので「本当に上質の美味しい経産牛」に出会うことは、一般消費者はおろか一流のプロですら難しい。
ちなみに経産牛は通常ミンチにされたりペットフードにされたりします。
仔牛を産ませるだけ産ませて、あとはポイみたいなやり方に甚だ疑問しか有りません。
命に最後まで感謝する事って、もっと形があると思うんですよね。
しかも肉食文化の人間が「美味しい」と認めるポテンシャルを活かせていない日本の畜産業界のシステムにも疑問です。
だからこそ、この様な事は「する事に意味が在る」と思っています。
今回はここまでです。
それでは、また!!