ここから結構センシティブな内容になるのですが、霜降り和牛の育て方ってあんまり知られてないんですよね。
ここでは軽く説明しておきます。
まず基本的に餌は濃厚飼料(麦やコーン)なのですが、必ず「A欠」をします。
これは「ビタミンA欠乏」の事なのですが、A欠する事で脂肪が分解されずに筋肉間にサシが入っていきます。
勿論情事では無いですが、病気や疾患が出る手前で止めるのが技術です。
失敗すると失明等になります。
個人的にここでもうすでに「?????」です。
次に必ずゲージ飼いです。
運動するとシェイプアップして脂肪が減りますので、こちらが良いのです。
運動しない事により筋肉が柔らかくなります。
人間は肉を噛んだ時に噛み切れないと「硬い」と感じます。
現代人の多くは「硬い」=「美味しくない」に繋がります。
筋肉と脂肪が同じ柔らかさでないと理想的なテクスチャーになりません。
しかしゲージ飼いのデメリットに「横型感染」があります。
病気が発生すると一気に感染しちゃうんです。
なので抗生物質はワンセットです。
徹底的に掃除すればいいのですが、それでは人件費が高過ぎて牛肉代に転嫁されて高くなり過ぎてしまいます。
餌をガッツリ食べさせるから元々高いんですよね。
そこから更に高くなると消費者は買えなくなってしまいます。
そもそも動物って、こんなに脂肪が筋肉中に入る事って異常です。
これでは「脂入りの肉」ではなく「肉入りの脂」です。
まだあるのですが、一旦ここで区切ります。
なかなかハードなことをしているんですよね。
その結果、仕上がった牛肉を食べる気には私はあんまりならなかったんです。